中国の国家決済ネットワークを担う中国銀聯(ユニオンペイ)は2016年12月12日、二次元コード(QRコード)決済における金融業界向けの標準規格を発表した。今回策定されたのは「中国銀聯二次元コード決済応用規範」と「中国銀聯二次元コード決済セキュリティ規範」の2種類である。
業界関係者は、「公式な決済規格が明文化されたことで、これまで独自導入に慎重だった大手・地方銀行がこぞってQR決済への本格対応を加速する。これにより市場参入プレイヤーが多様化し、ユーザー向けの決済プロダクトやサービス競争が一層活発になるだろう」と分析している。
アリペイ・WeChatの二大巨頭を追う構図
中国の各金融機関はすでに自社アプリ等で独自のQRコード決済機能を試験展開していたが、今回銀聯が共通仕様を定義したことで、銀行アプリ間の相互運用性やインフラ整備が急速に進むとみられる。
しかし、すでに中国国内のモバイル決済市場は「アリペイ(Alipay / 支付宝)」と「ウィーチャットペイ(WeChat Pay / 微信支付)」の2社によってシェアの大半が抑えられている。業界専門家の多くは、「銀行連合が巻き返しを図っても、2強の独占的地位を突き崩すまでには至らない」と冷静にみている。
セキュリティ面での差別化:「トークナイゼーション」の採用
銀聯は、急速に拡大するモバイル決済に潜むセキュリティ上の脆弱性を解決するため、新規格に最新の安全技術を組み込んだ。
「セキュリティ規範」では、銀聯のQRコード決済が「カード組織」「カード発行銀行」「加盟店アクワイアラ(加盟店契約会社)」「店舗」の伝統的な**「四者モデル(4-Party Model)」**の決済フローを厳格に遵守することを定義。これにより、これまでの銀行カードが担保してきた高度な清算・決済の信頼性を維持する。
さらに、取引データの一部を暗号化された代替コードに変換する**「決済トークナイゼーション技術(Tokenization)」**を標準搭載する。顧客のクレジットカード番号や銀行口座といった敏感な個人情報が、QRコードの生成や通信の過程でそのまま外部に露出するリスクを排除し、情報漏洩や不正利用を未然に防止する強固な安全基準を提供するとしている。
情報源:中国経済網
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